確定申告の更正請求(2)

今日も暑かったですね
さて、今回なぜ当事務所が被後見人の過去の確定申告を更正請求することにしたのか。
少し長くなりますが、数回にわけて書いていきます。
うちの所長が昨年成年後見人に就任した、Aさんというお客さまがいます。
Aさんは数年前に配偶者を亡くし、身寄りがありません。
後見人に就任後、収支状況をチェックしたところ…
住民税や健康保険料が異常に高い!!!
ということが分かりました。
区役所から送られてきた住民税の計算書を見ますと、
前年度の収入が、例年にくらべて非常に高額になっていました。
皆さまご存知だと思いますが、
住民税、健康保険料などの税金は、
前年度の収入をもとに算出されます。
さらに都営住宅や都民住宅に入居している場合の家賃も、
前年度の収入により変動することがあります。
だから前年度の収入が多ければ、今年は税金支払いのためのお金が必要になります。
ところがAさん、毎月の収入源はわずかな年金のみ。
収支は明らかにマイナスでした。
さて、どうして年金収入しかないAさんが、昨年高収入だったのかというと。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
そうです。不動産を売却したのです。
Aさんの事情を良く知る方から聞いたところ、
亡くなった配偶者の遺産相続で親族と揉め、
遺産分割金を支払うために不動産を売却したとのことでした。
つづく。